歌手・あいみょんは独創的な楽曲で今注目を集めており、作詞家・作曲家としての才能も見せています。
最近はさらに飛躍していて、新垣結衣と松田龍平W主演のドラマ「獣になれない私たち」の主題歌にも選ばれていますね。
しかし、あいみょんについて調べるうちに「パクリ疑惑」が目につきました。
そこで今回は世間で話題のパクリ疑惑について、検証&調査したいと思います。
あいみょんにハマる人続出!人気の理由は懐かしさ?
あいみょんは「これからのJ-POPを引っ張っていく存在」として高く評価され、ハマる人が続出。
あいみょんの楽曲の特徴は
- ストレートで過激な表現
- 男性目線から書かれた歌詞
- 中毒性の高いメロディー
- 不思議な世界観
など毎回多種多様で、発売前からいつも話題になっていますね。何度もリピートして聴きたくなるファンの気持ち分かります。
しかし、世間では「○○に似てる」「もしかしてパクリ?」などと言われることも。
あいみょん
誰かの声に似てるけど
誰なのか思い出せない— シュンタロー💎💙 (@shuntaroh0124) October 31, 2018
あいみょんのマリーゴールド めちゃくちゃ良い意味で懐かしの JPOP感あって 懐かし~~~~~い気持ちになるし これは特に ミスチル感ある 🤦❤️ 特に「麦わらの帽子の君が揺れたマリーゴールドに似てる」がミスチルの何かの曲に似てる(^◇^)
— まみこ (@mamipi_16) October 24, 2018
SNSやYouTubeのコメントを見ても、あいみょんの楽曲を聞いて懐かしさを感じたり、すでに聞いたことがある曲に似てると感じている人が多くいました。
あいみょんのパクリ疑惑を検証してみた!
そこであいみょんのシングル曲と、Twitterで似てると話題の別のアーティストの楽曲を並べて検証したいと思います。
私に楽曲を聞き分ける知識はないので、世間の声を中心に拾いました。どんなところが似ているのか、確認していきましょう!
「貴方解剖純愛歌~死ね~」は阿部真央と声やテーマが似てる?
まずはLINEを模したミュージックビデオが特徴の「貴方解剖純愛歌~死ね~」です。
インディーズ時代に発売された曲(2015年3月4日)で、タイトルもなかなか過激ですよね。これがデビュー曲ってインパクトあります!
あいみょんの声は同じくシンガーソングライターの阿部真央の声と似てるという意見がありました。
また、「貴方解剖純愛歌~死ね~」は人気曲ながら放送禁止曲であり、阿部真央の「ストーカーの唄~3丁目、貴方の家~」との共通点もあるように感じました。
強烈に攻め立てていく姿勢も似てると言われる理由なのかなと個人的には思います。
女性側の執念を歌詞に込め、鮮烈な恐怖を感じますよね。
「愛を伝えたいだとか」は椎名林檎の影響が?
2017年5月3日に発売された「愛を伝えたいだとか」は、カットなしで撮影したMVが話題に。
あいみょんの気だるい表情と流れるメロディーが耳に残る人気曲です。
次に阿部真央と同じく似てると話題なのが椎名林檎です。特に名曲「丸の内サディスティック」の影響を受けているのではないか、という指摘が見られました。
あいみょんの楽曲は椎名林檎ほど歌詞が難解ではないですが、軽快なテンポで確かに似てると感じるかも。
「君はロックを聴かない」は歌詞や弾き語りスタイルに共通点あり
「君はロックを聴かない」(2017年8月2日に発売)は、これまでリリースした楽曲のイメージとは違い、爽やかな青春が感じられますね。
あいみょんいわく最高傑作。メロディーが懐かしくて、刹那的な印象も受けます。
この「君はロックを聴かない」はGLIM SPANKY「大人になったら」(2015年4月22日配信)と似てるとの声が。
実際、歌詞の中で「ロックを聴かない」などと歌っていますし。また、松尾レミの黒髪のビジュアルや弾き語りのスタイルも近いかも。
他にも1995年から活動しているカントリー歌手、テリー・クラーク(Terri Clark)の「Three Mississippi」と構成が似てるのだそうです。
序盤から盛り上がり、サビから終盤の終わり方が似てるということでしょうか、聴く人が聞けばわかるのでしょう。
「マリーゴールド」は小沢健二とそっくり!
2018年8月8日発売の「マリーゴールド」はあいみょんの初期の曲に比べると、珍しさを感じました。初々しい恋愛がテーマの一曲です。
あいみょんの楽曲の中でも特に「マリーゴールド」は「パクリ」と検索されるほどです。よく似てると話題に上がるのは、小沢健二の「さよならなんて云えないよ」。
「マリーゴールド」のサビと「さよならなんて云えないよ」の冒頭がかなり似ています。
その他、上野優華 「星たちのモーメント」(2015年3月18日発売)や乃木坂46「環状六号線」のサビにもやや似てるとの指摘がありました。
あいみょんの楽曲が小沢健二らと似てる理由は?
あいみょんがリリースした楽曲と他のアーティストの曲を比べてみて、私のような素人でも似てると分かるものと、そうでないものがありました。
とはいえ、あいみょんの楽曲に対する世間の反応と同じように、個人的にも聞き覚えのあるメロディーが多いような気がします。
なぜ多くの人々が「あいみょんの楽曲は他の曲と似てる」と感じるのでしょうか。そこで理由にあたる部分を考えてみました。
あいみょんの曲はカノン進行などメジャーなコードを使っているから
パッヘルベルの「カノン」という曲をご存知ですか。きっと誰もが聞いたことがある有名な曲です。
現在では「カノン進行」という呼び名で使われているコードで、特徴はシンプルで美しく安定しているので、落ち着きが感じられること。
カノン進行というのは、規則性があって、ベースラインが「ド・シ・ラ・ソ・ファ・ミ・レ」「ソ」を経過して「ド」に戻るというのを繰り返しているコード進行です。
これを聴けば誰しもが心地いい気分になることを約束されるコード進行というもので、安心、安全、安定した音楽を作るための仕組みともいえます。
引用:Real Sound
カノン進行のデメリットはありきたりに聞こえてしまうところですが、歌手や作曲者たちは歌詞や物語・世界観を通して、曲の印象を変えているのです。
カラオケでよく歌われるヒット曲や90年代の流行歌など、同じカノン進行でも種類が違って聞こえますよね。
カノン進行はJ-POPのヒット曲に欠かせないものだったのですね。
それでカノン進行の基本となるのは「C→G→Am→Em→F→C→F→G」の順番。あいみょんの「マリーゴールド」のサビ(多用されているコード情報から)と比べてみましょう。
- カノン進行
C→G→Am→Em→F→C→F→G - マリーゴールド
C→GonB→Am→G→F→ConE→Am→F→G
異なる部分もありますが、ベースは同じです。土台となる部分は一緒だから、懐かしくて聴きやすい歌になっているというわけですね。
あいみょんは小沢健二や昔の歌謡曲が好き!家族の影響も?
また、あいみょんは小沢健二にすごく影響されていて、インタビューでも話しています。
言葉の人でもありますし、メロディも素晴らしいなと思ってます。
(中略)
やっぱ『LIFE』は名盤やなっていうのはもちろんなので。私、意外と「おやすみなさい、仔猫ちゃん!」とか好きなんですよね。でもザ・オザケンといえば「愛し愛されて生きるのさ」です。ザ・オザケンにしか鳴らせない音。
引用:skream!
なお、小沢健二以外も昔の歌謡曲が好きなあいみょん。もしかしたら、PAエンジニア(音響設備の操作)父親や歌手志望だった祖母の影響があるのではないでしょうか。
そして、あいみょんは学生時代に、カノン進行で名曲を作り出すスピッツの楽曲をアコースティックギターでカバーするなどしていたそう。
それらの重なりがあいみょんの楽曲制作の根底にあり、聴く人に伝わるのでしょうね。
このところ世間では90年代リバイバルというか、懐メロと呼ばれる楽曲の価値が再燃していると思いますし、あいみょんの楽曲が人気なのは、人々が思い出や新たな発見を重ねているからかもしれませんね。
音楽性が定まっていないから?楽曲制作方法も影響か
なお、あいみょんは自分の音楽性について定まっていないことをインタビューで明かしています。
そのため、さまざまな音楽ジャンルに当てはまる曲を送り出しているだと想像しました。過去曲と最新曲ではイメージがかなり違いますしね。
また、全て作詞作曲をするあいみょんですが、自宅で書いた歌詞とギターのデモ曲をベースに、アレンジャーと協力して曲のイメージを膨らませていくのだそう。
サビの「麦わら帽子の君が揺れたマリーゴールドに似てる」という歌詞が最初に思い付いたので、そこから書いていきました。
私は感じるままに書くと言うか、何かが起きてそれに関した曲を作るようなタイプではないので。サビのフレーズから「風と切なさ」を連想して、そこから曲を膨らませていきました。正直、細かいことはあまり覚えてない(笑)。
引用:音楽ナタリー
断片的な作業から方向性を話し合って定めていくんですね。自分の意見は伝えるそうですが、チームとして楽曲制作を行なっているそうです。
売れる曲にすることと独自の音楽を生み出すことのバランスを考えると、耳なじみの良い曲にすることは大事なことかもしれません。
もしかしたら、楽曲制作の過程で数人関わっているので、他のアーティストと似てる曲に仕上がるのかもしれません。
あいみょんは今後どんな音楽を聞かせてくれる?
いかがでしたか。人気歌手になると話題になるのが「パクリ疑惑」。あいみょんについては、小沢健二の曲が一番似ていました。
とはいえ、「全く新しい音楽を生み出すことは難しい」ことはよくわかりますし、メロディーが似通うのは音楽業界の常ではないかと思います。
あいみょん自身の音楽性も変化しているので、これからどんな楽曲が聴けるのか楽しみですね。
